とじょうなんそうにだいす題都城南荘
去年今日此門中
人面桃花相映紅
人面不知何処去
桃花依旧笑春風
人面桃花相映紅
人面不知何処去
桃花依旧笑春風
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
去年の今日 此の門の中
人面 桃花 相映じて紅なり
人面 知らず 何れの処にか去る
桃花 旧に依りて春風に笑む
現代語訳
去年の今日、この門の中で、あの人の顔と桃の花が照り映えて紅かった。あの人は今どこへ行ったのだろう。桃の花だけは昔のまま、春風の中で笑っている。
原文と書き下し文の対照
去年今日此門中 ― 去年の今日 此の門の中
人面桃花相映紅 ― 人面 桃花 相映じて紅なり
人面不知何処去 ― 人面 知らず 何れの処にか去る
桃花依旧笑春風 ― 桃花 旧に依りて春風に笑む
鑑賞
去年はこの扉の向こうに人がいて、桃花と顔が紅く映えた。今年も花は笑うのに、人はいない——再会を逃した余韻が、春風のなかに残ります。
日本で親しまれる理由
「人面桃花相映紅」。桃花と人の顔が、春に映え合う
語句
- 人面
- 人の顔。ここでは若い女性
- 桃花
- 桃の花。春と出会いの象徴
- 何処去
- どこへ行ってしまったのか
作者
崔護の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
崔護が都の南荘で出会った娘を翌年訪ねたが不在だった、という故事で知られる。