たいてんざんのどうしをほうしてあえず訪戴天山道士不遇
犬吠水声中
桃花帯露濃
樹深時見鹿
渓午不聞鐘
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
犬は吠ゆ 水声の中
桃花 露を帯びて濃やかなり
樹深くして時に鹿を見
渓午 鐘を聞かず
現代語訳
谷川のせせらぎにまじって犬の声。桃の花は露を帯びてしっとりと色濃い。木々は深く、ときおり鹿の姿が見える。昼の谷には鐘の音も聞こえない。
原文と書き下し文の対照
犬吠水声中 ― 犬は吠ゆ 水声の中
桃花帯露濃 ― 桃花 露を帯びて濃やかなり
樹深時見鹿 ― 樹深くして時に鹿を見
渓午不聞鐘 ― 渓午 鐘を聞かず
鑑賞
谷川のせせらぎにまじって犬の声。読み終えても、露にぬれた桃の花、木陰に鹿の姿という感触が残ります。
日本で親しまれる理由
「渓午不聞鐘」。露にぬれた桃の花、木陰に鹿の姿。
語句
- 渓午
- 「渓午」——詩の情景を支える語
- 犬吠
- 「犬吠」——詩の情景を支える語
- 水声
- 「水声」——詩の情景を支える語
作者
李白の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
李白(盛唐)の作より抄録。生日詩簽でも親しまれる一節。