さんえんのしょうばい山園小梅
衆芳揺落独暄妍
占尽風情向小園
疎影横斜水清浅
暗香浮動月黄昏
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
衆芳揺落して独り暄妍たり
風情を占め尽くして小園に向かふ
疎影横斜 水清浅
暗香浮動 月黄昏
現代語訳
ほかの花がみな散ったあと、梅だけがあでやかに咲き、小さな庭の風情をひとり占めしている。まばらな枝の影が澄んだ浅い水に斜めに映り、ほのかな香りが黄昏の月の下にただよう。
原文と書き下し文の対照
衆芳揺落独暄妍 ― 衆芳揺落して独り暄妍たり
占尽風情向小園 ― 風情を占め尽くして小園に向かふ
疎影横斜水清浅 ― 疎影横斜 水清浅
暗香浮動月黄昏 ― 暗香浮動 月黄昏
鑑賞
ほかの花がみな散ったあと、梅だけがあでやかに咲き、小さな庭の風情をひとり占めしている。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「暗香浮動月黄昏」。ほかが散っても、ひとり香り高く咲く。
語句
- 暄妍
- 「暄妍」——詩の情景を支える語
- 衆芳
- 「衆芳」——詩の情景を支える語
- 揺落
- 「揺落」——詩の情景を支える語
作者
林逋の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
林逋(北宋)の作より抄録。生日詩簽でも親しまれる一節。