ホーム › 漢詩一覧 › 北陂杏花

ほくひのきょうか北陂杏花

王安石|北宋|七言絶句

一陂春水繞花身
花影妖嬈各占春
縦被春風吹作雪
絶勝南陌碾成塵
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

一陂いっぴの春水 花身を繞り

花影 妖嬈ようじょうとして各おのおの春を占む

縦たとひ春風に吹かれて雪と作るとも

絶はなはだ勝まさる 南陌なんぱくに碾ひかれて塵と成るに

現代語訳

池いっぱいの春の水が杏の木をめぐり、水に映る花の影はあでやかに、それぞれが春を誇る。たとえ春風に吹かれて雪のように散っても、南の道で踏まれて塵になるよりずっとよい。

原文と書き下し文の対照

一陂春水繞花身 ― 一陂の春水 花身を繞り
花影妖嬈各占春 ― 花影 妖嬈として各春を占む
縦被春風吹作雪 ― 縦ひ春風に吹かれて雪と作るとも
絶勝南陌碾成塵 ― 絶だ勝る 南陌に碾かれて塵と成るに

鑑賞

池いっぱいの春の水が杏の木をめぐり、水に映る花の影はあでやかに、それぞれが春を誇る。その気配が、短く残ります。

日本で親しまれる理由

「絶勝南陌碾成塵」。散るなら、雪のように美しく舞えばいい。

語句

一陂
「一陂」——詩の情景を支える語
妖嬈
「妖嬈」——詩の情景を支える語
南陌
「南陌」——詩の情景を支える語

作者

王安石の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

王安石(北宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。

あわせて読みたい