とうかけい桃花渓
隠隠飛橋隔野煙
石磯西畔問漁船
桃花尽日随流水
洞在清渓何処辺
石磯西畔問漁船
桃花尽日随流水
洞在清渓何処辺
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
隠隠たる飛橋 野煙を隔つ
石磯の西畔 漁船に問ふ
桃花 尽日 流水に随ふ
洞は清渓の何れの処の辺にか在る
現代語訳
かすかに見える高い橋は野のもやの向こう。岩の西のほとりで漁師の舟にたずねる。桃の花は一日中流れに乗って流れてくるが、桃源郷の洞窟はこの清流のどのあたりにあるのだろう。
原文と書き下し文の対照
隠隠飛橋隔野煙 ― 隠隠たる飛橋 野煙を隔つ
石磯西畔問漁船 ― 石磯の西畔 漁船に問ふ
桃花尽日随流水 ― 桃花 尽日 流水に随ふ
洞在清渓何処辺 ― 洞は清渓の何れの処の辺にか在る
鑑賞
かすかに見える高い橋は野のもやの向こう。日常の一コマが、そのまま詩になっています。
日本で親しまれる理由
「洞在清渓何処辺」。桃の花を追いかけて、理想の場所へ。
語句
- 隠隠
- 「隠隠」——詩の情景を支える語
- 飛橋
- 「飛橋」——詩の情景を支える語
- 隔野
- 「隔野」——詩の情景を支える語
作者
張旭の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
張旭(盛唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。