さんこうきゃくをとどむ山行留客
山光物態弄春暉
莫為軽陰便擬帰
縦使晴明無雨色
入雲深処亦沾衣
莫為軽陰便擬帰
縦使晴明無雨色
入雲深処亦沾衣
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
山光物態 春暉を弄す
軽陰の為に便ち帰らんと擬する莫かれ
縦使晴明にして雨色無くとも
雲に入る深き処 亦た衣を沾さん
現代語訳
山の光も草木の姿も、春の陽ざしにたわむれている。少し曇ったくらいで帰ろうとしないで。たとえよく晴れて雨の気配がなくても、雲の奥深く入れば衣はしっとり濡れるのだから。
原文と書き下し文の対照
山光物態弄春暉 ― 山光物態 春暉を弄す
莫為軽陰便擬帰 ― 軽陰の為に便ち帰らんと擬する莫かれ
縦使晴明無雨色 ― 縦使晴明にして雨色無くとも
入雲深処亦沾衣 ― 雲に入る深き処 亦た衣を沾さん
鑑賞
山の光も草木の姿も、春の陽ざしにたわむれている。その気配が、短く残ります。
日本で親しまれる理由
「入雲深処亦沾衣」。少し曇ったくらいで、帰らないで。
語句
- 春暉
- 「春暉」——詩の情景を支える語
- 縦使
- 「縦使」——詩の情景を支える語
作者
張旭の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
張旭(盛唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。