ホーム › 漢詩一覧 › 慶全庵桃花

けいぜんあんのとうか慶全庵桃花

謝枋得|南宋|七言絶句

尋得桃源好避秦
桃紅又見一年春
花飛莫遣随流水
怕有漁郎来問津
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

桃源を尋ね得て好し秦を避くるに

桃紅にして又見る 一年の春

花飛ぶも流水に随はしむる莫かれ

怕おそらくは漁郎の来たりて津を問ふ有らん

現代語訳

桃源郷を見つけた、世を避けるにはちょうどよい。桃は紅く、また一年の春を迎えた。花びらを川に流してはいけない、漁師がたどってこの場所を探しに来るかもしれないから。

原文と書き下し文の対照

尋得桃源好避秦 ― 桃源を尋ね得て好し秦を避くるに
桃紅又見一年春 ― 桃紅にして又見る 一年の春
花飛莫遣随流水 ― 花飛ぶも流水に随はしむる莫かれ
怕有漁郎来問津 ― 怕らくは漁郎の来たりて津を問ふ有らん

鑑賞

桃源郷を見つけた、世を避けるにはちょうどよい。読み終えても、ここは秘密の桃源郷。また春が来たという感触が残ります。

日本で親しまれる理由

「怕有漁郎来問津」。ここは秘密の桃源郷。また春が来た。

語句

尋得
「尋得」——詩の情景を支える語
桃源
「桃源」——詩の情景を支える語
好避
「好避」——詩の情景を支える語

作者

謝枋得の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

謝枋得(南宋)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。

あわせて読みたい