だいりんじのとうか大林寺桃花
人間四月芳菲尽
山寺桃花始盛開
長恨春帰無覓処
不知転入此中来
山寺桃花始盛開
長恨春帰無覓処
不知転入此中来
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
人間 四月 芳菲尽き
山寺の桃花 始めて盛んに開く
長く恨む 春帰りて覓むる処無きを
知らず 転じて此の中に入り来たらんとは
現代語訳
麓の里では四月、花はすっかり散ったのに、山寺の桃は今まさに満開。春は帰ってしまい、どこを探しても見つからないと嘆いていたが、なんとこの山の中に移ってきていたとは。
原文と書き下し文の対照
人間四月芳菲尽 ― 人間 四月 芳菲尽き
山寺桃花始盛開 ― 山寺の桃花 始めて盛んに開く
長恨春帰無覓処 ― 長く恨む 春帰りて覓むる処無きを
不知転入此中来 ― 知らず 転じて此の中に入り来たらんとは
鑑賞
四月、世間では花が散り尽くしたころ、山寺に登れば桃花が咲いている。春は消えたのではなく、高い場所に残っていた——惜春の思いが、ほっとほどける一句です。
日本で親しまれる理由
「長恨春帰無覓処」。終わったと思った春は、ここにいた
語句
- 大林寺
- 廬山の寺
- 人間
- 人の世、俗界
- 山寺
- 山中の寺
作者
白居易の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
白居易が江州司馬のころ、廬山・大林寺で遅咲きの桃を見て詠んだ。