ホーム › 漢詩一覧 › 憶江南

こうなんをおもう憶江南

白居易|中唐|雑言

江南好
風景旧曾諳
日出江花紅勝火
春来江水緑如藍
能不憶江南
詩

※日本で一般に読まれている本文によります。

書き下し文

江南好し

風景 旧もと曽て諳そらんず

日出づれば江花 紅きこと火に勝り

春来たれば江水 緑なること藍の如し

能く江南を憶はざらんや

現代語訳

江南はすばらしい。その風景は昔からよく知っている。日が昇れば川辺の花は火よりも紅く、春が来れば川の水は藍のように緑。江南を思わずにいられようか。

原文と書き下し文の対照

江南好 ― 江南好し
風景旧曾諳 ― 風景 旧曽て諳んず
日出江花紅勝火 ― 日出づれば江花 紅きこと火に勝り
春来江水緑如藍 ― 春来たれば江水 緑なること藍の如し
能不憶江南 ― 能く江南を憶はざらんや

鑑賞

江南を思い出すと、日の出に江の花は火より紅く、春の水は藍のように碧い。色の対比だけで、望郷が鮮やかに立ち上がります。

日本で親しまれる理由

「日出江花紅勝火」。花は火より紅く、水は藍のように緑

語句

憶江南
詞牌名。江南を偲ぶ歌
江花
川辺の花
江水
長江などの川の水

作者

白居易の生涯と作品一覧は作者ページへ。

作られた背景

白居易が晩年、江南での任地を懐かんで詠んだ詞の一闕。

あわせて読みたい