せいあんぐんごちぜっく斉安郡後池絶句
菱透浮萍緑錦池
夏鶯千囀弄薔薇
尽日無人看微雨
鴛鴦相対浴紅衣
夏鶯千囀弄薔薇
尽日無人看微雨
鴛鴦相対浴紅衣
詩
※日本で一般に読まれている本文によります。
書き下し文
菱は浮萍を透して緑錦の池
夏鶯千囀 薔薇を弄す
尽日 人の微雨を看る無く
鴛鴦 相対して紅衣を浴す
現代語訳
菱の葉が浮草のあいだから顔を出し、池は緑の錦のよう。夏の鶯がさえずって薔薇とたわむれる。一日中、こぬか雨を眺める人もいない中、鴛鴦が向かい合って紅い羽を濡らしている。
原文と書き下し文の対照
菱透浮萍緑錦池 ― 菱は浮萍を透して緑錦の池
夏鶯千囀弄薔薇 ― 夏鶯千囀 薔薇を弄す
尽日無人看微雨 ― 尽日 人の微雨を看る無く
鴛鴦相対浴紅衣 ― 鴛鴦 相対して紅衣を浴す
鑑賞
菱の葉が浮草のあいだから顔を出し、池は緑の錦のよう。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「鴛鴦相対浴紅衣」。緑の錦の池で、鴛鴦が向かい合う。
語句
- 夏鶯千囀
- 「夏鶯千囀」——詩の情景を支える語
- 菱透
- 「菱透」——詩の情景を支える語
- 浮萍
- 「浮萍」——詩の情景を支える語
作者
杜牧の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
杜牧(晩唐)の作。情景と心情が短く結ばれた一首。