けいもんをわたってそうべつす渡荊門送別
山随平野尽
江入大荒流
月下飛天鏡
雲生結海楼
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
山は平野に随ひて尽き
江は大荒に入りて流る
月下りて天鏡飛び
雲生じて海楼を結ぶ
現代語訳
山並みは平野が開けるとともに尽き、長江は果てしない荒野へと流れていく。月は空飛ぶ鏡のように水面に降り、雲が湧いて蜃気楼の楼閣をつくる。
原文と書き下し文の対照
山随平野尽 ― 山は平野に随ひて尽き
江入大荒流 ― 江は大荒に入りて流る
月下飛天鏡 ― 月下りて天鏡飛び
雲生結海楼 ― 雲生じて海楼を結ぶ
鑑賞
山並みは平野が開けるとともに尽き、長江は果てしない荒野へと流れていく。景色の奥に、静かな心情が沈んでいます。
日本で親しまれる理由
「雲生結海楼」。山が尽きると、世界はひろびろと開ける。
語句
- 山随
- 「山随」——詩の情景を支える語
- 平野
- 「平野」——詩の情景を支える語
- 江入
- 「江入」——詩の情景を支える語
作者
李白の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
李白(盛唐)の作より抄録。生日詩簽でも親しまれる一節。