けんか蒹葭
蒹葭蒼蒼
白露為霜
所謂伊人
在水一方
※日本で一般に読まれている本文によります。長編のため、有名な部分を抜粋して掲載しています。
書き下し文
蒹葭 蒼蒼たり
白露 霜と為る
所謂伊の人は
水の一方に在り
現代語訳
葦は青々と茂り、白い露は霜になった。わたしの思うあの人は、川の向こう岸にいる。
原文と書き下し文の対照
蒹葭蒼蒼 ― 蒹葭 蒼蒼たり
白露為霜 ― 白露 霜と為る
所謂伊人 ― 所謂伊の人は
在水一方 ― 水の一方に在り
鑑賞
蒹葭は蒼く、白露は霜となる。いわゆるあの人は水の彼方——遡っても道は阻まれ、流れに従えば水の中央にいるよう。届かなさのなかに、想いの深さが残ります。
日本で親しまれる理由
「所謂伊人、在水一方」。その人は、水の向こうにいる
語句
- 蒹葭
- 荻や芦などの水辺の草
- 伊人
- その人。恋い慕う相手
- 在水一方
- 水の一方(向こう)にいる
作者
詩経の生涯と作品一覧は作者ページへ。
作られた背景
『詩経』秦風。遠くの人を慕う詩として、今も引用される名篇。